日々のジュエリーケアは高額査定への近道!正しいお手入れ方法
2020年4月14日 火曜日
INDEX
- 1. ジュエリーケアの基礎知識
- 2. 貴金属のお手入れ
- 3. 宝石別お手入れ方法
- 4. 他にも注意しておくべきポイント
- 5. 買取にも影響してくるため宝石は常にきれいにしておく
美しい輝きを放つジュエリー。いつまでも輝かせるためにも日々のお手入れが大切ですが、買取を依頼するときにも、ジュエリーの状態は影響します。
高額査定につなげるためにも、今回は、ジュエリーケアについて解説します。
ジュエリーケアの基礎知識
ジュエリーケアは男女ともにしっかり行う必要があります。特に女性の場合、ジュエリーをつける頻度は多い傾向にありますし、メイクの残りがジュエリーに付着してしまうこともあります。
メイクの残りは、そのままジュエリーの汚れやサビの原因となるので、つけ終わったら都度ケアすることを心がけましょう。
用意すべきものは「中性洗剤」「ブラシ」「洗面器」
ジュエリーを手入れする際に用意すべきものは。中性洗剤、ブラシ、洗面器です。ブラシでジュエリーの汚れを取るのですが、その際は、ジュエリーを傷つけないためにも毛先の柔らかいもの、できれば「豚毛」を使った靴ブラシなどを用意するといいでしょう。
お手入れは以下の方法で進めます。
- 1. 水を貯めた洗面器にジュエリーを入れ、ペンダントヘッドの裏側などをブラシで優しくふき取る
- 2. 汚れが落ちない場合は中性洗剤を2〜3滴水に入れブラシで優しく洗う
- 3. 綺麗な水ですすぎ柔らかい布で水気をふき取る
なお、エメラルドやオパールは、中性洗剤に浸けると色が落ちることがあるので、注意が必要です。
また、水気を早く飛ばそうとドライヤーで乾かす場合、温度が熱くなりすぎないようにしてください。
金やプラチナをお手入れする場合、 研磨用のクロスも用意しておくと、より綺麗にできます。
保管も丁寧に
しっかりケアしてもそのままテーブルのうえなどに置いてしまっては、また埃をはじめとした汚れが付きかねません。ちゃんと所定の箱やジュエリーボックスに入れて保管してください。
その際は、直射日光、乾燥剤 / 防剤、余裕あるスペースに注意してください。
直射日光は宝石によっては変色の原因になります。また、カビを心配して乾燥剤を入れるのもNG。より傷つきやすくしてしまうので、保管する箱には乾燥剤を入れないようにしましょう。
宝石をひとつの箱に保管するのにも注意が必要です。ひとつの箱にごちゃごちゃと保管していると、チェーンとチェーンが絡まってしまい解けなくなるなんてこともあります。
また、宝石同士がぶつかりあって傷つけあうこともあるので、必ず余裕のあるスペースに保管しましょう。
汚れを増やさないためにもジュエリーは最後につける
ジュエリーが汚れる原因として化粧品やクリームが付着してしまうということが挙げられます。この汚れを必要以上に生まないためには、ジュエリーを最後に身に付けるように習慣づけることが肝心です。
また、ジュエリーを身に付けたまま衣服を脱ぐと、摩擦や服の繊維がからまることでジュエリーを傷つけてしまう恐れがあります。
「ジュエリーを身に付ける際は最後に、外す際は最初に」を徹底することで、無駄な汚れや傷の発生防止に役立ちます。
貴金属のお手入れ
貴金属はおおまかに、ゴールド(金)、プラチナがあります。どちらも、使い続けるうちに汗やほこりが付着して、汚れが目立ってきてしまいます。
基本的には金もプラチナも汗や皮脂、洗剤などで酸化して汚れることはないとされていますが、純度によってその度合いは変わってきます。
金もプラチナも純度の高いものであれば、変色することは、あまりありません。ですが、金やプラチナは純度が高いと変形しやすいため、実際は複数の金属が混ぜられている傾向にあります。そのため、金やプラチナは酸化に強くとも、混ぜられている他の金属によって酸化が起きてしまいます。
酸化する前に中性洗剤で洗う
金やプラチナの酸化を防ぐには、使ったらその日のうちにケアするのが最適です。やわらかい布で汚れをふき取ったり、洗ったりしましょう。
洗う際は、酸性ではなく、中性洗剤で洗うことが必須です。
もしも酸化してしまっていたら、酸化の箇所を削るという方法もあります。ホームセンターでは、研磨布が販売されていますので変色箇所をやさしく磨きましょう。
メッキ加工に注意!
金、プラチナを手入れする際に注意が必要なのは、メッキ加工が施されているかどうかの確認です。
金、プラチナであれば次のような刻印がメッキ加工の目印です。
- GF 金張り
- GP 金メッキ
- PP プラチナメッキ
- WGロジウム加工
これらメッキ加工が施されたジュエリーは、強く磨くとメッキが剥がれてしまうことがあるので、注意が必要です。
宝石別お手入れ方法
宝石にはさまざまな種類があり、それぞれ強度が異なります。
強度の指標として、モース硬度があります。
主な宝石のモース硬度は以下の通りです。
宝石名 | モース硬度 |
---|---|
ダイヤモンド | 10 |
ルビー / サファイア | 9 |
エメラルド | 7.5 |
このように各宝石で強度が異なるので、それぞれに適したケアを心がけましょう。
ダイヤモンドは皮脂汚れに注意
ダイヤモンドは硬度が高いため、傷には強いのですが、油になじみやすいという特徴があります。そのため、皮脂汚れは大敵。以下の方法で、こまめに手入れしましょう。
- 1. 水・ぬるま湯に数分つける
- 2. 中性洗剤がついた歯ブラシで丁寧に磨く
- 3. 新しいぬるま湯で洗剤をそそぐ
- 4. ティッシュペーパーで水気をとりのぞく
- 5. やわらかい布でくるみ乾かす
エメラルドは洗剤を用いたケアはNG
エメラルドは隙間や不要な穴に樹脂を注入し固くさせる含浸処理が施されています。この処理が施された宝石は、エメラルドに限らず、洗剤を用いてケアすると樹脂がはがれおちてしまうため、洗剤は使用せずに綺麗にしましょう。また熱にも弱いため、ぬるま湯に浸すのも控えるのも忘れてはいけません。
自分でケアする場合は、やわらかいクロスで軽くふく程度にとどめておくことが大切です。
ルビー・サファイアはダイヤモンドと同じ洗浄方法でケア
ダイヤモンドの次にモース硬度が高いルビーとサファイア。この2つはコランダムという鉱物からなるジュエリーです。傷に対しても強いうえに、衝撃を受けると割れる「劈開(へきかい)」がないため、比較的手軽にクリーニングできます。
クリーニングする際は、石鹸を溶かしたお湯で洗い、柔らかいタオルでしっかりと水気を拭き取りましょう。
なお、フラクチャー(割れ目)にポリマー含浸を流しこみ充填されたものは、軽い酸でも損傷することがあるので、石鹸は中和洗剤を選ぶことをおすすめします。
アメジストをはじめとしたクォーツ系は直射日光に注意
アメジストをはじめとしたクォーツ系(天然石)はぬるま湯につけて、歯ブラシでよく汚れを取ってください。その後乾かす際は直射日光に当たらないようにしましょう。紫外線によって変色してしまう恐れがあります。
またアルカリ性の液体によって傷つくこともあるので、洗剤を使う際は必ず中和洗剤を選ぶようにしましょう。
他にも注意しておくべきポイント
貴金属や宝石をケアするときに注意すべきことは、お手入れの方法だけではありません。保管や身に着けて行動している際にも注意すべきことがあります。
染料を使った宝石は赤外線に注意
通常の宝石であれば心配ないのですが、シェルカメオ、翡翠といった染料加工された宝石は、赤外線にも注意してください。
具体的には、暖房機器やサウナなどで使用されている赤外線。浴び続けると、徐々に色が落ちていってしまうので、例えばサウナに入るときは宝石を外すといった配慮が必要です。
X線が気になるようなら写真フィルム用の保護袋などに収納
レントゲン写真や空港の手荷物検査などで用いられるX線。普段生活していてX線を長時間浴びるということはあまりありませんが、X線は宝石を褐色化させてしまいます。もし心配であれば、レントゲンや手荷物検査の際に宝石を写真フィルム用の保護袋などに入れておくとよいでしょう。
静電気によって埃が集中してしまう
乾燥した時期は特に注意したい静電気。静電気が宝石そのものに影響を与えることはありません。ですが、ネックレスの場合、宝石と上着が擦りあい、静電気が生まれてしまい、埃が集中してしまいます。特にセーターの場合には静電気が発生しやすいため注意が必要。
上着だけが埃まみれになるだけでなく、宝石にも埃がついてしまい、あとあとケアが必要になってしまいます。
静電気が発生しやすい冬場は、静電気防止剤を上着に吹きかけて事前に防いでおきましょう。
買取にも影響してくるため宝石は常にきれいにしておく
宝石の魅力は、なんといっても人を魅了する輝きです。その魅力を維持するために普段から手入れが必要です。
ですが、それ以外にも宝石をきれいにしておくのは、買取の際に影響することもあります。
何かの理由で宝石を売却する際、適正な価格で買い取ってもらうためにも日ごろからケアを心がけましょう。