パイライトは無い方が良い? 良質なラピスラズリの見分け方

2019年10月31日 木曜日

パイライトは無い方が良い? 良質なラピスラズリの見分け方

INDEX

  1. 1. ラピスラズリとは
  2. 2. 価値が高いラピスラズリの特徴
  3. 3. パイライトが入っていても大丈夫?
  4. 4. ラピスラズリの価値は様々

ラピスラズリという宝石は、非常に美しい青色をしている宝石です。その価値は、様々な要因によって判断されるため、全てのラピスラズリが良質で価値が高いとは限りません。この記事は、良質なラピスラズリの見分け方について説明をしていきます。

ラピスラズリとは

まずは、ラピスラズリについて説明をしていきます。

ラピスラズリとは、ロシアやチリ、アメリカ、カナダなどから産出される鉱石で、青金石(ラズライト)を主成分としています。

主成分のラズライトの他には、ソーダ石、藍方石、黝方石などの好物が加わっており、類質同像の固溶体の半貴石です。

語源の由来は「ラピス」が石、ラズリは「青」を意味していて、その石の特徴から名付けられました

人類に認知され、利用された鉱物の中でラピスラズリは最古のものとされており、宝石やウルトラマリンの原料としても重宝されてきました。

日本では産出されず、原石が青く美しいのが特徴で、現在でも宝石として人気が非常に高いです。

日本での和名は「瑠璃」で古くから珊瑚などと並び親しまれています。

よく似た石としては、ソーダライト、アズライト、デュモリチェライトなどがあります。

ラピスラズリですが、物によって価値に大きく差があります。それについて以下では説明をしていきます。

価値が高いラピスラズリの特徴

次に、価値が高いラピスラズリの特徴について説明をしていきます。

ラピスラズリは、青色が特徴の鉱石なのですが、その青にも様々な種類があります。色に差が出る原因としては、主成分のラズライト以外の成分がどれだけ含まれているかという鉱物の構成比にあります。カルサイトが含有されると白い結晶が含まれる、パイライトが含まれると表面が金箔を散らしたようにキラキラとなるといったように色の変化があるものから、濃い青や薄い青のような変化をする場合まで様々です。

この色の違いにより、価値の差が生まれます

純粋な青色をしているものであれば、ものによって価値の違いが生まれることは少ないため、どのような色でも需要が低くなることもありません。

しかし、青色が天然の色ではない場合は話が変わってきます。

天然の青色でないラピスラズリは、価値が低くなってしまうので、その色が天然のものである鑑別書が付いたものを選ぶのが大切です。

次に高いラピスラズリとなる条件は、深みがある色かどうかです。石全体に青色が広がっているようなラピスラズリは価値が高くなる傾向にあります。

また、少しパープル味のあるラピスラズリは美しいと評価され価値が高くなります。

逆にグリーンやパイライト、カルサイトを含んでおり純粋な青色でないものは純粋な青色と認められないため、価値が低いです。

ラピスラズリは偽物も流通しており、ハウライトという白石を青色に着色したもの、ラピスラズリの石粉を練って加工したもの、安価な材料の上に薄いターコイズの板を重ねたものなど様々な種類があります。

極端に安価なラピスラズリは、本物かどうか店員に確認するようにしましょう。

パイライトが入っていても大丈夫?

先ほど説明したラピスラズリの価値が低くなる条件として、パイライトが含まれているというのを挙げました。純粋な青色ではないため、価値が低くなってしまうのですが、一部例外も存在します。

それは、金箔が美しく入っている場合です。

金箔が美しく入っている場合、宝石としては美しいものだと判断をされるため、価値が低くはならず、高い評価を受けることがあります。

一概にパイライトが入っているから価値が低いということではなく、どのように入っているかがポイントです。

ラピスラズリの価値は様々

良質なラピスラズリを判断する方法について説明をしてきました。

ラピスラズリは、純粋な青色でないほど価値が低くなってしまいますが、パイライトのようにそれが美しいと判断されれば、価値が高くなる場合もあります。どのようなものが美しいかは鑑定士の判断に依存してしまう面もあるので、一度宝石鑑定士に鑑定を依頼するのをおすすめします。