オークションの王道、サザビーズの仕組みとは

2020年4月14日 火曜日

オークションの王道、サザビーズの仕組みとは

INDEX

  1. 1. サザビーズとは世界40ヶ国に展開する競売会社
    1. サザビーズで取り扱う品物は美術品や骨董品が中心
    2. 誰でもオークションに参加できる
    3. オークション開催の3〜5日前にプレビューで作品を鑑賞できる
    4. インターネットを使っての参加も可能
  2. 2. サザビーズは登録後すぐにオークションに参加できる
    1. 登録・エントリーには身分証明証のコピーが必要
    2. オークションへの参加方法は4通り
    3. 落札後は付加価値税がオークション会場の国ごとにかかる
  3. 3. シュプリームが8,800万円・バスキアの肖像画が123億円で落札
  4. 4. オークションを身近なものに

ニューヨークに本社を置く「サザビーズ(Sotheby's)」。競売業から投資まで幅広く手掛けており、特に高級な収集品のブローカーとして知られています。ここではサザビーズの事業内容から仕組み、実際のオークションの事例について紹介します。

サザビーズとは世界40ヶ国に展開する競売会社

サザビーズは世界40ヶ国に合計90ヶ所の事業所を展開する競売会社です。世界で4番目に古く、1744年3月にイギリス・ロンドンで設立されました。

1955年にはニューヨークへと事業を拡大。1973年には香港へ、1992年にはインドへと、アジアにも積極的に進出し、2001年にフランスに、2012年には中国でオークションハウスを設立しました。

このように世界的なオークションハウスとして事業を次々と拡大・成功させているサザビーズでは、2016年時点で世界に約1600人の従業員を抱え、売上高は2011年に58億円を達成しています。

サザビーズで取り扱う品物は美術品や骨董品が中心

サザビーズがオークションにかける品物は美術品や骨董品が中心ですが、内訳としては絵画・彫刻・宝飾品・陶磁器・時計などが多く、ハイブランドの歴史的なアイテムも扱われています。

また、1本数百万円もの値の付く年代物のワインも数多く扱っており、75分野の商品をオークション取引にかけています。

誰でもオークションに参加できる

サザビーズでは誰でもオークションにエントリーでき、実際に競り落とせるほか品物を出品できます。インターネット上からの参加もOKで、3日~5日前に開催されるプレビューも盛況です。

オークションハウスには高級なイメージがありますが、実際のオークションは誰でも参加することができます。サザビーズではオークションにエントリーすれば、誰でもオークションの現場に立ち会うことが可能。

競りとは反対に、オークションに手持ちの品を出品することもできますが、事前にサザビーズの事業所に品物を持ち込んで鑑定を受け、価値があると判断される必要があります。

オークション開催の3〜5日前にプレビューで作品を鑑賞できる

オークション開催の3日~5日前には、一般公開プレビューというイベントが行われます。このイベントは、オークションにかけられる作品を前もって鑑賞できる機会となっており、展示会としての意味も込められています。

プレビューは一般の参加者でも来場できるので、コレクター商品や、非常に価値の高い美術品などを近くで見られるチャンスになります。落札後は落札者の所有物となるため、間近で鑑賞できるまたとない機会です。

オークションで作品を競り落とす予定の方は、あらかじめこのプレビューを訪れて、展示品をじっくりと見学できます。本当に欲しいのかを考えながら、作品を間近で鑑賞、また時には手で触れることもできるのです。

インターネットを使っての参加も可能

オークション開催中はインターネットからライブ中継が観られるほか、実際にライブ中継を観ながら落札することもできます。会場でパドルを挙げる代わりに、画面にあるボタンをクリックして落札します。

サザビーズは登録後すぐにオークションに参加できる

サザビーズでは登録後、すぐに目当てのオークションに参加することができます。過去には日本から100億円以上の高額な落札が出たことでも話題になりましたが、気軽に利用できることが現代のオークションハウスの魅力となっています。

登録・エントリーには身分証明証のコピーが必要

サザビーズに参加するには、オークションハウスの受付もしくは電話、インターネットから登録をします。身分証明証のコピーを提出し、個人を証明すればエントリー完了です。

オークションへの参加方法は4通り

オークションへの参加方法は4通りあり、オークションハウスでの直接落札、電話での落札、事前にFAXで注文して落札をする、そしてインターネット上からの落札です。

オークション会場では事前に申し込めば参加の許可が下ります。招待状が郵送されるので、当日招待状と引き換えにパドルを持って会場に入ります。後はスタートとともに価格を提示し、競りを行います。

落札後は付加価値税がオークション会場の国ごとにかかる

商品を落札した後は、価格+手数料+付加価値税を支払います。手数料は商品によって、付加価値税はオークションが開催される国によってそれぞれ異なるので、落札額に上乗せされることに注意です。

シュプリームが8,800万円・バスキアの肖像画が123億円で落札

シュプリームスケートボード

ファッションブランドとして世界的に大人気の「シュプリーム(Supreme)」では、スケートボードの歴代のコレクションが80万ドル、日本円にして約8,800万円で落札されました。

バスキア肖像画

また、近年では株式会社ZOZOの代表取締役社長・前澤友作氏がジャン=ミシェル・バスキアの肖像画を約123億円で落札したことでも有名になっています。

オークションを身近なものに

サザビーズでは世界各国の蒐集品をはじめとするアイテムを数多く扱っています。非日常的で敷居の高いイメージがありますが、オークションへのエントリーや品物の出品など、一般からでも参加することが可能。

プレビューなど貴重な展示の機会も設けられていますので、ぜひ身近なものにしてみてはいかがでしょうか。