9月の誕生石:サファイア(青玉)
2019年8月11日 日曜日
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サファイアは9月の誕生石です。目にも鮮やかなブルーのサファイアは、誕生石でなくてもコレクションに加えたいという方が多いです。今回はサファイアについて、その特徴や産地などをご紹介いたします。
サファイアは美しい青色が特徴の宝石
サファイアはコランダムという鉱物によってできています。どのようにしてサファイアのブルーが出来上がるのか、ブルー以外のサファイアもあるのかなどをみていきましょう。
サファイアは鉄やチタンによって青くなる
サファイアの元のコランダムは、本来は無色透明です。しかし、結晶の中に鉄やチタンが含まれることによって青色になります。結晶の中にクロムなどの赤色の不純物が紛れ込むとその石は赤くなり、ルビーと呼ばれるようになります。つまりサファイアとルビーはもともと同じ成分でできているのです。
純粋な青以外のサファイアもある
定義上、コランダムの中で赤色以外のものをすべてサファイアと呼びます。そのため、サファイアの中には青色以外のものもあります。ファンシーサファイアなどは紫がかったブルーが特徴です。パパラチアはピンクがかったオレンジのような色味をしていますが、サファイアの仲間です。近年は人工的に色をつける技術も進んでいますが、やはり天然のサファイアにはより高い価値があります。
サファイアの石言葉は「慈愛」「誠実」
サファイアには「慈愛」「誠実」といった石言葉があります。ヨーロッパでは青いものを身にまとっていると幸せになれるという伝説から、花嫁にサファイアのアクセサリーを贈るという習慣もあります。また、古代からサファイアの色は天空の色、宇宙の色、海の色ともたとえられ、神秘的な石として、また権威の象徴として王族や貴族から愛されてきました。
サファイアはオーストラリアで多く採掘されている
サファイアの多くはオーストラリアで採掘されています。その他スリランカ、タイ、カンボジアなども主な産地です。産地別によるサファイアの特徴を見てみましょう。
オーストラリア産サファイアのカシミールサファイアは非常に貴重
オーストラリアは世界でも最大級のサファイアの産地です。オーストラリアで採掘されたサファイアの中でも最高級品はカシミールサファイアと呼ばれるものですが、カシミールは現在鉱脈が枯渇しています。そのため新しいカシミールサファイアを入手することはできず、中古品から探さなければなりません。その貴重さゆえに、より一層カシミールサファイアの価値は上がっています。
スリランカ産サファイアは最高品質といわれる
スリランカはサファイアの産地としてもっとも古い歴史を持っています。ロイヤルブルー、コーンフラワーブルーといった美しい色合いを持つスリランカ産のサファイアは最高品質ともいわれており、かつてダイアナ妃が婚約指輪として贈られたのもこのスリランカ産のサファイアを使用したものでした。
タイ産サファイアの価値は格段に上がっている
タイのサファイアの鉱脈は現在かなり少なくなってきており、その価値は格段に上がっています。十数年の間にまとまってサファイアが発見されましたが、これ以上多く採掘されることはないといわれています。タイで採掘されたサファイアはカンチャナブリサファイアと呼ばれ、コレクターの中でも人気のアイテムです。
ラピスラズリも9月の誕生石
9月の誕生石はサファイアだけではありません。ラピスラズリも、9月の誕生石として有名です。ラピスラズリは日本では「瑠璃」と呼ばれています。「瑠璃色」というとイメージしやすいですが、海のような深い青色をしているのが特徴です。アフガニスタン、ロシア、チリ、ミャンマーなどで多く採掘されます。魔除け、開運、幸運といった意味があります。
いろいろなカラーや特徴がある9月の誕生石・サファイア
目が覚めるような美しい青色が特徴のサファイアは神秘的な力が宿る、また誠実さを示す宝石として古くから親しまれてきました。そんなサファイアを身に付けることで、パワーや幸運をもたらしてくれるかもしれません。また、いろいろなカラーや特徴がありますので、自分のお気に入りのサファイアを見つけて身につけてみてください。