ダイヤモンド以外は資産価値が低い!? 宝石の価値を評価する基準とは
2019年10月31日 木曜日
INDEX
- 1. 価値のある宝石と価値のない宝石
- 2. 鑑定書と鑑別書の違い
- 3. 宝石の評価基準
- 4. 価値のある宝石を手に入れるためには、お店選びが大切
宝石を購入する場合、あるいは売る場合に気になるのは、その宝石がどれくらいの価値があるのかという点です。宝石には、その種類や構成物によって価値が大きく異なるため、購入する際にきちんと見極めることが重要です。
今回は、資産価値がつきやすい宝石の特徴や、宝石の価値を判断する鑑定書、鑑別書、評価基準について紹介します。
価値のある宝石と価値のない宝石
宝石の価値について説明をする前に、宝石として代表的なものである「四大宝石」について紹介をしていきます。
四大宝石とは、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドからなり、どれも非常に美しい宝石です。
ダイヤモンドは、世界の四大宝石の筆頭で、非常に価値が高い宝石です。ルビーは、赤色、サファイアは青色、エメラルドは緑が特徴でどれも資産価値が高そうだと思われています。
しかし、実際はそうではありません。
ルビー、サファイア、エメラルドの色石は、多くの合成石・人造石・模造石が混ざっているものが多く、天然の宝石が非常に少ないのです。だとしたら、天然のものであれば価値が高いということになりますが、色石は天然かそうでないかの判断をするのがプロでも非常に難しいという特徴があるため、買取側としては一定のリスクを抱えてしまいます。
そのため、偽物だった時に、ルビー、サファイア、エメラルドは買取価格が低くなることが多いのです。その上、色石にはダイヤモンドとは異なり、相場というものが存在しません。よって、買取業者が正確な買取価格を弾き出すのが非常に困難であり、価格が安い、高いという判断が難しいです。
以上の理由から、ダイヤモンド以外の宝石は価値が付きにくく、資産価値が低くなる傾向にあります。
もちろん、全てのダイヤモンドが相場通りの価格で買い取ってもらえるわけではありません。加熱処理などの加工が施されている場合は、価値が下がってしまうので注意が必要です。
鑑定書と鑑別書の違い
宝石を購入した際、鑑定書や鑑別書などが付く場合があります。それらの違いについて説明をしていきます。
鑑定書とは、ダイヤモンド・グレーティング・レポートと言い、4Cというダイヤモンド評価する基準に基づき、判別された結果のことです。つまり、鑑定書が発行されるのはダイヤモンドのみで、他の宝石に鑑定書が発行されることはありません。同じ四大宝石のルビーやサファイア、エメラルドでもこのような成績書は発行されることはありません。
それに対して、鑑別書は宝石に使われている素材を、科学的検査を行い調べた結果のことです。そのため、どんな石に対しても発行することが可能です。宝石はもちろんですが、極端な話、道に転がっている石にも鑑別書は発行できます。この成績書が発行できるのは、ダイヤモンドに対しても同じで、ダイヤモンドに不要な成分が含まれていないかもチェックすることができます。
宝石の評価基準
先ほど、ダイヤモンドの評価基準「4C」について触れました。4Cとは、ダイヤモンドの評価基準のことで4つの観点からダイヤモンドの価値を判断します。
1つ目は重さで、カラット(1g=0.2ct)を表します。重いほどダイヤモンドの価値は高いです。2つ目は、透明度でクラリティを表し、透明度が高いほど価値が高いです。3つ目はカラーで、無色透明のものほど価値が高くなり、4つ目はカットで、プロポーションや角度が良いかが評価基準となります。
カラット(Carat) | 重さ |
---|---|
カラー(Color) | 色 |
クラリティ(Clarity) | 透明度 |
カット(Cut) | 研磨 |
この4Cは、GIAという世界的な宝石学の研究機関によって定められており、どの世界でも一律の基準として利用されています。
そのほかの宝石の鑑定評価基準には、世界で定められた一律のものは存在しません。そのため産地や、希少価値、ブランド、流行などを総合的に加味して評価を行います。最後は、評価する側の主観によって価値が決定するため、他の評価する側でかなり差がある場合があります。
価値のある宝石を手に入れるためには、お店選びが大切
宝石の資産価値について説明をしてきました。
価値が高い本物の宝石を手にいれるためには、信頼できるお店を選ぶことが大切です。鑑別書や鑑識書などの書類をきちんと発行してくれるのも大切ですし、安すぎる偽物を販売していないことも重要です。宝石を購入する際には、お店をしっかり吟味するようにしましょう。