ダイヤモンドの品質評価基準「4C」を確立!宝石学の世界的権威「GIA」とは

2020年4月14日 火曜日

ダイヤモンドの品質評価基準「4C」を確立!宝石学の世界的権威「GIA」とは

INDEX

  1. 1. GIAとは
    1. 「4C」と「国際ダイヤモンドグレーディングシステム」
  2. 2. GIAの宝石資格と取得方法
  3. 3. GIAとは世界的に認められている機関

ダイヤモンドには品質を評価するための絶対的な基準である「4C」というものが存在します。この記事では「4C」についての具体的な説明と、「GIA」が発行しているレポートや資格、それの取得方法などについて説明をしていきます。

GIAとは

GIAは、世界最大で最も広く認められている非営利の宝石学の研究所です。教育機関としての一面もあり、宝石を鑑定するための教育なども行なっています。GIAは人々に宝石に関する理解を深めてもらうことを存在意義としており、科学権威として長年の実績を誇っています。ダイヤモンドの情報源としては、他の追随を許さず、GIAが発行しているグレーディングレポートは世界中の人々に信頼されているため、宝石学研究としては唯一無二の存在です。

小売業者や博物館、オークションハウス、個人収集家に至るまで非常に信用されており、宝石の価値を判断する上でなくてはならない存在です。[注1]

「4C」と「国際ダイヤモンドグレーディングシステム」

先ほど紹介したGIAですが、「4C」と「国際ダイヤモンドグレーティングシステム」について内容を確立したことでも有名です。それらについて説明をしていきます。

4C」とはダイヤモンドの価値を評価する基準のことで、4つの判断材料から価値を決定します。判断材料の頭文字のアルファベットをとって「4C」と名付けられました。

ひとつ目は、カラー(color)で無色に近いほど評価が高く、イエローがかっているほど評価が下がります。しかし、ダイヤモンドにはピンクやブルーのダイヤモンドもあるため、一概に無色でなければ価値が低いとは限りません。

2つ目は、透明度(clarity)で透明であるほど価値が高いです。傷やインクルージョン(内包物)の大きさ、位置、数によって判断され、もちろん傷がたくさん付いていれば価値が下がってしまいます。

3つ目は、重さ(carat)で重いほど価値が高くなります。1カラットは0.2gでわずかな重さの差でも価値が大きく変化するため、ダイヤモンドを購入する際には注意が必要です。

最後は、研磨(cat)でこれが唯一人の手が評価される要素です。カットの仕方や角度などを評価され、鑑定書にもどのようにカットされたかが記されています。

次に、「国際ダイヤモンドグレーティングシステム」についてです。国際ダイヤモンドグレーティングシステムとは、GIAが2006年に開発したシステムであり、ダイヤモンドのカットについて国際基準となる評価項目を定めたものです。このシステムに則り、ダイヤモンドグレーディングレポートという非常に公平かつ完全なレポートが発行されており、ダイヤモンドのカットに関しての成績を証明する手段として世界中から利用されています。各種著名なダイヤモンドもグレーディングを受けるために、GIAに持ち込まれており、世界的に信用が高いことが証明されています。[注3]

GIAの宝石資格と取得方法

そんな世界的に有益なレポートを発行しているGIAですが、宝石鑑定士としての資格も発行しています。資格には「GIA GG」と「GIA AJP」の二種類があり、内容が大きく異なります。

まず、「GIA GG」ですが、取るのにお金と時間が非常にかかる資格です。しかし、これを持っていると宝石鑑定士としての実力を証明する一つの指標となります。資格取得のためには、海外のキャンパスに半年から2年ほどかかり、お金も200万円ほどかかるため、簡単に取ることはできません。だからこそ、取得する価値のある資格です。

次に、「GIA AJP」ですが、これは5日間ほどオンラインで講義を受講し、試験を受験すれば取得することができます。そのため、非常に簡単に取得することができるのですが、「GIA GG」とは異なり宝石鑑定士ではなく、宝石を売る人としての資格であるため、鑑定士としての実力を証明する手段になりません。そのため、鑑定士としての資格を取りたい場合は「GIA GG」を受験するようにしましょう

GIAとは世界的に認められている機関

GIAについて解説をしてきました。

ダイヤモンドの評価基準を確立したように、GIAが定めた基準が世界的に認められ利用されているため、ダイヤモンドにとっては欠かすことのできない存在です。宝石を購入したり、売ったりする際は、GIAが定めた基準を意識するようにしましょう。